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国が認めた「安心R住宅」って?

中古住宅へのイメージ

日本では昔から新築思考が強く、独り立ちしたら家を建てるべき、新築一戸建てを購入するべきだということが強く思想としてありました。
しかし、実際には近年では核家族化が進んでいることや都心に住む人が集中していること、月々の収入で住宅を購入することが難しいことなど様々な要因から新築一戸建てに住むことが難しくなってきています。

そこで注目されるようになってきているのが中古住宅です。
昔は中古住宅というと誰かが住んでいた後に入居するということで汚い、古い、といったネガティブなイメージが持たれがちでした。

しかし、最近では中古住宅に住むということは今まで建っていたということから安全性が高いと判断することができたり、新築物件よりもリーズナブルに購入することができたりというメリットがあると考えられるようになっています。
また、最近ではリフォームやリノベーションが注目されており、あえて中古物件を購入して様々な手を加えることによって新築物件では作り出せないオリジナリティのある家に住みたいと考える人も増えており、中古物件が注目されるようになっています。

高品質の中古物件を対象にした認定制度

中古物件が注目されるようになっても、やはり人によっては古いことや汚いこと、前の住人がどのように使っていたかわからないといった不安から敬遠する人も多くいます。
そこで、国土交通省が取り組んでいるのが安心R住宅という制度です。

これは建築士によって建物検査を実施したり、建物情報の開示、基準に適合したリフォームを実施したりしている中古住宅に対して「安心R住宅」という認定をするという制度です。
国が認めたということで、買い手は中古物件に対して安心感を持って購入をすることができます。
こうして中古物件の購入を推進しようとする制度なのです。

まだまだ課題のある取り組み

もちろん、国が認めている制度であり、国からのお墨付きがある物件となれば購入時の安心感はかなり高まります。
しかし、制度は始まったばかりですし、まだまだ課題もあります。

例えば、物件というのは全てが同じ状態ではありません。
皆違うコンディションであるために、建築調査の実施や情報開示というのは不動産業者にとってはとても大変な作業でコストもかかります。
そのため、小さな業者では対応ができないものでもあるのです。

また、開示が必要な項目についても必ず全てが開示されなければならないわけではありません。
不明と記載しても認定が受けられるために、全ての物件が必ず安心とは言い切れないのです。
ただし、家を購入するときにその物件の良し悪しを判断する一つの指標になるのは間違いないことですし、この知識を持っていれば物件を見るときの参考にはなりますから必ずチェックしたい項目であると言えます。

投稿者: first