防災グッズ

地震・災害に備えよう!防災グッズまとめ

2011年の東日本大震災から11年以上が経ちましたが、2016年には熊本地震、大阪北部地震と、定期的に列島のどこかで地震が発生している日本。

他にも、台風による被害や線状降水帯・ゲリラ豪雨などによる大規模水害など、これまでになかった規模の自然災害も多くなってきています。
災害は、いつ我が身に降りかかってきても不思議ではありません。

大震災をはじめ、多くの自然災害を教訓に防災意識を高めてきた私たちですから、日頃から防災グッズを備えているという方も多いのではないでしょうか。

このページでは、地震や災害時に備えておきたい防災グッズの基礎知識や防災グッズの種類と入手方法、用意すべき水や食料の量など、災害時に備えてチェックしておきたい情報をまとめました。

防災グッズとは?

防災グッズとは、災害発生時に、被災地に救援物資が届くまでの間やライフラインの復旧までに使用する、道具や日用品、食料の総称です。

防災用品とも呼ばれており、災害時にサッと背負って避難できるよう、リュックなどのバッグに入れて備えておくことが多いです。

東日本大震災以降、リュック型の袋に非常食や必要最低限の日用品が入った防災グッズや防災グッズも多く登場し、非常時の備えとして人々に浸透しました。

防災グッズの種類

防災グッズは、大きく分けて以下の3タイプに分かれています。
これからグッズを購入して備えるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

常備持ち出し品

地震や災害は、外出先や勤務先で起こる場合もあります。
そんな万が一に備えて、常に身に着けたり持ち歩いたりする必要最低限のアイテムが「常備持ち出し品」です。

常備持ち出し品の一例には、500mlの飲料水や栄養補助食品、チョコレート、キャンディなどの携帯食、電話や自販機で使う最低限の小銭などが挙げられます。

懐中電灯代わりにもなるスマートフォンは、モバイルバッテリーとセットで所持しておけば、ある程度充電できます。

がれきの下敷きになってしまったりどこかに閉じ込められてしまったりした際に役立つ、笛やホイッスルがあるとより安心です。
災害用ホイッスルは、キーホルダータイプの持ち歩きやすいサイズが市販されています。

無理なく毎日持ち歩けるように、コンパクトで軽いものを選ぶようにしましょう。

一次持ち出し品

災害時、すぐに持ち出して逃げられるようコンパクトな袋に入れた備えです。
被災した先で、1日目をしのげるほどの食料や日用品を入れておきます。

袋タイプのバッグやリュックに入れておくと、逃げる際に背負えて両手が使えるので便利です。
袋の中に最低限の必要アイテムがセットになった「防災リュック」は、ホームセンターや通販などで入手できます。

一次持ち出し品の例は、飲料水や乾パン・缶詰などの非常食、懐中電灯や電池、万能ナイフ、救急セット、ロープ、手袋、ビニールシートなどです。

家にいるときの被災も想定して、袋やリュックに入れた持ち出し品を、玄関先や寝室などいつでも持ち出せる場所に置いておきましょう。

二次持ち出し品

避難後、安全を確認できてから自宅に戻った際、救援物資が届くまでの数日を過ごすための備えです。

災害時は、ライフラインが停止した家の中で、長い間被災生活を送ることになるかもしれません。
実際、東日本大震災のときには、電気復旧までに約1週間、ガス復旧は2か月、上水道の完全復旧までには、約4か月を要したと言います。

自給自足ができるよう、なるべく多くの物資を備えておきましょう。

二次持ち出し品の防災グッズには、非常食のほか、インスタント食品などの保存食、鍋やカセットコンロ、衣類やタオル・毛布、石鹸・歯磨き、トイレットペーパー、生理用品、工具類、簡易トイレなど、生活に必要なさまざまな物品が挙げられます。

食器に巻いて使うと皿を洗わずに済むサランラップは、節水になるため常備しておくと便利です。
二次持ち出し品は持ち運びしやすいケースやボックスに入れて、なるべく1か所にまとめて置いておきます。
キッチンや押し入れの収納スペース、車のトランク、物置などがおすすめです。

用意すべき水や食料はどのくらい?

地震などの大災害が起こると、電気やガス、水道、通信などのライフラインの停止が予測されます。

避難期間中、これらライフラインが復旧するまでの間は自力で乗り越えなくてはなりません。水や食料などの非常用備蓄品を備えておきましょう。

災害が発生してから救助体制が整うまで、およそ3日かかると言われています。
非常用備蓄品は、3日分の食料×家族の人数分を用意するようにしてください。

おとな1人が1日に必要な非常食の目安は、飲料水3リットル、ごはん3食分、(レトルトやアルファ米)、缶詰2~3缶、インスタント食品2~3種類ほどです。

また、災害時は強いストレスや不安から、思うように食事が喉を通らない場合があります。
食べ慣れたお菓子や甘いものを用意しておくと、一時的にストレスを和らげ、不安を抑えてくれるためおすすめです。

無理なく一定量の食料ストックをつくる方法

日常よく口にする食品を多めにストックしておいて、使ったらストック分を買い足し、常に一定量のストックをキープしておく方法です。
これを「ローリングストック」と言います。

ローリングストックに向いている食品は、常温保存ができそのまま食べられるもの、また、なるべく賞味期限が長いものです。
レトルト食品やフリーズドライ食品、缶詰などが適しています。

ローリングストックを意識して買い物をするようにしておけば、特別な保存食や非常食を用意しなくても、普段の生活のなかで無理なく食料の備蓄ができます。
古いストックから順番に使えば、賞味期限切れも防げるためおすすめです。

家族構成で必要な防災グッズを考える

女性や小さな子ども、高齢者がいるかなど、家族構成や状況に合わせて必要な防災グッズは異なります。

例えば、女性がいる家庭の場合には、生理用品やカップ付きインナーなどを所持しておくのがおすすめです。
髪を洗えない可能性も考えて、ロングヘアの方は髪をまとめられるヘアゴムもあると良いでしょう。非日常の環境下で、性被害に遭わないための防犯ブザーなども持っておくと安心です。

乳幼児など、小さな子供のいる家庭は紙おむつやおしりふき、哺乳瓶や粉ミルク、離乳食などは必須アイテムです。
避難所でグズることも想定して、おもちゃや絵本なども防災グッズに加えます。

高齢者がいる世帯は、毎日飲んでいる薬はまず備えておきたいもの。老眼鏡や入れ歯なども、常備持ち出し品として普段から持ち歩くようにしてください。
介護が必要な高齢者の場合は、介護用品や大人用おむつも必要です。

段ボールのストックが活躍する

梱包資材として利用している段ボール。ネットショッピングが当たり前になった今、常に自宅に段ボールがある方も多いのではないでしょうか。
段ボールは汎用性が高く、ある程度ストックしておくと、災害時に有用なアイテムに変わります。

こまめに捨てるのも良いですが、状態の良いものは防災用としていくつか残しておくのがおすすめです。
例えば、段ボールは以下のようなシーンで役立ちます。

簡易ベッド

災害時の避難所で活躍するのが、段ボールベッドです。避難所の床に直接寝てしまうと、ほこりを吸い込んだり風邪をひきやすくなってしまいます。
組み立てた段ボールを体のサイズに合わせて並べ、その上に広げた段ボールを天板のように乗せれば、床からの高さが30cmほどの簡易ベッドになります。
床の上に直接寝るよりも体への負担を減らせますし、紙でできているため暖かく、風邪も引きにくくなるでしょう。

組み立て式の段ボールベッドは通販でも売っていますが、自作する方法がWebサイトや動画で紹介されています。
災害時に備えて、作り方の知識を備えておくと安心です。

簡易トイレ

災害時に下水道が使えなくなってしまうと、いつものトイレが使えなくなります。用を足しても流せないため、避難生活中、不衛生な環境で過ごすことになってしまうでしょう。

そんなとき、段ボールで簡易トイレを作れば、断水時や水のない場所でも用を足すことができます。

簡易トイレは、段ボールで台座部分と便座部分をつくり、ビニール袋を取り付けて使用します。
こちらも、動画や画像入りのコンテンツで作り方が紹介されているので、時間がある際に作って覚えておくと良いでしょう。

目隠し・ついたて

多くの避難所が、学校の体育館や公民館などの公共施設です。
1つの空間に大勢の人と暮らすことになるため、プライバシーが気になるもの。

壁や扉で仕切られているわけではないので、周りの人たちとの視界を遮るものがあると、いくらか快適に過ごせるようになります。
段ボールは、避難所生活での目隠しや「ついたて」として非常に有用です。

板状に並べた段ボールを「蛇腹」のように折り曲げて垂直に立てるだけで良いので、予備知識がなくても簡単に作ることができます。

貯水タンク

段ボールは耐久性に優れているので、水を貯えるツールとしても役立ちます。
断水予告などがあった際に、段ボールでタンクを作って水を貯めれば、手や物を洗うなど、生活用に活躍するでしょう。
作り方は簡単で、組み立てた段ボールの1か所に、Yの字の切り込みを入れるだけ。
段ボールの内側に大きめのビニール袋をセットして、切り込みを入れたところからビニール袋の1部分を引っ張り出してビニールに穴を開けます。
そのあと、ビニール内には水を張れば貯水タンクの完成です。

穴を開けたビニールの部分が、蛇口の役割を果たします。
水を使わないときは、切り込みの下部分にビニールを押し込んでおけば水がせき止められます。

このように、身近にある段ボールの活用法を知っておくだけでも、災害時に役立てられます。
災害が起きてからではなく、事前に知識を身につけておいて万が一に備えましょう。

投稿者: kaiteki-every.com